こちらは昨年、2023年12月にお届け、施工させていただいた家具です。
スッと通った木目と、"灰褐色"が特徴的なタモ材に、真鍮の取手と、藤の"四つ目編み"の扉で製作させていただいたテレビボードです。
とても不思議な木で、 加工中に感じていたのは特有の"しなやかさ"で、薄くした板を割ってみようとしても、パリッとか、パキッとはいかず、なかなか割れないのです。
木の色や木目という表面的な違いと合わせて、内面的な違いも面白く、もっと研究したくなるような魅力的な木でした。
扉は、久しぶりのフラップ扉で、作りながらも勝手にワクワクしてしまいました。
天然木曽檜の扉にも、藤の"四つ目編み"を貼り、目隠しと通気の役割を担ってくれています。
今回使用した木曽檜は、天然でもあり、人工乾燥機を使用せず、天然乾燥だけで含水率を調整した檜材で、製材したときのしっとりとした肌触りとツヤ感に、思わず声が出てしまったことを思い出します。
(針葉樹の仕入れは、広葉樹の仕入れとは違うので、新しく材木屋さんを探す必要がありました。素敵な材木屋さんに出会えて、とても幸せです。)
今回お届けさせていただいた方は、本当にインテリアが大好きで、打ち合わせ中もたくさんのデザイナーや工房、家具のお話をさせていただき、楽しい時間を過ごさせていただきました。
床の貼り方、突き板の木目、藤の使い方、階段や和室の木目の使い方、外壁などなど、隅々までこだわりが詰まっていて、私たちも思わず専門用語を気にすることなく、たくさん質問してしまうほど。
実は、とあるお客様と繋がりがおありだったようで、「その家具を見てから、ずっとお願いしようと決めていたんです。」と教えていただきました。
作り手として、とても幸せです◎
本当にありがとうございました。
今日も一日、コツコツ頑張ります:)
Commentaires