栗のダイニングチェア

「石川さん、こういう木に興味はありませんか?」と材木店の担当者さんからお声がけされて、ふと出会った「栗の木」。


「こういう木」というのは、長尺の木の長さを揃えるために「節がある部分」や「割れのある部分」でカットして、余った短尺の部分を集めた木のことです。



椅子を製作したり、箱物でも妻板や帆立板など、小さなサイズであれば天板にも十分活かせる素晴らしい木ばかりの集まりなので、ありがたく購入させていただきました。


そんな栗の木で製作したダイニングチェア。

妻には「プレーンタイプ」という呼び名で呼ばれています。


プレーンとは「装飾のないさま」という意味を持っているので、確かにいいかもしれません◎


僕はインテリアに関わる"オシゴト"をしながら、家族と共に過ごす時間の中で、いつも考えて感じていること、そして大切にしていることは、主役は「時間」であるということ。



装飾品に囲まれた部屋でも、一般的に普通と言われる部屋でも、一見、物足りないと言われそうな部屋でも、「どう過ごして、どう感じるか、どこに時間の豊かさを求めているのか」は、本人たちの気持ち次第だと思っています。


実際、誰もがあこがれるような家に住んでいるわけでもなく、インテリアの見本となるような、統一感のある映える部屋に住んでいるわけではなく、築30年の実家に住みながら、使える道具は使えるまで大切にして、修理できるものは修理して、寿命がきたところからコツコツ直し住んでいる僕たち家族は、おかげさまでとても幸せです。


毎日みんな満面の笑みで、家族の絆の素晴らしさと大切さを肌で感じながら、自分たちの身の丈にあった幸せを、心底噛み締めて日々の生活を送っています。


時間が主役となる家具。

そんな意識をこれからも大切にして、家具という道具に向き合っていきたいと思います。