いつも作業が終わると近くの自動販売機で"上島珈琲"のミルクコーヒーを買って来て、飲みながら日記を書きます。
今日はテーブルを製作しながら、昔のことを思い出していました。
それは、東京のど真ん中で、木の家具を販売していたとき、"子供が大きくなったら、買いに来ます。"とおっしゃる方が多く、当時の僕は"そうだよな〜、傷が直せるとはいえ、気になるよな〜。"と内心では同調していたことです。
でも、今自分が家族に囲まれて、子供たちと接していて思うことは"今しか傷を付けてくれるチャンスがない!"ということです。
価格や作り手の想いなどを考えずに、思い切って使ってくれる今が、たくさんの思い出を残してくれる時期なのかもと。
木の家具のメリットは、"自分たちでも直せて、使い続けることができること"だと思います。
凹ませてしまったら、濡れた布を置いて、アイロンを当てれば治るし、傷が付いたら紙やすりでこすることもできます。
そして、どうしても治らない傷は思い出として残ります。
自分が使っているテーブルに残っている、息子が豪快に付けてくれた傷を見て、"みっともない。"と思うことはなく、そのときの情景を思い出します。
自分たちのため、家族のための家具。
10年以上考え続けて来たことに、やっと自分なりの答えを見つけることができた気がします。