名古屋の「COMPASS」のオーナー・杉戸さんからご依頼いただいていた「フライ」を作るときに使用する「タイイングテーブル」の試作が、完成を迎えました。
一度シンプルな形で使っていただいていて、その後さらに改良を加えて製作しました。
北海道産の山桜をベースに、割れや耳の形状などの木の魅力をそのままに、整列した穴と木とともに経年の変化を楽しんでもらえる真鍮をベースに製作しています。
割れを留めている"千切り"には"ウォールナット"を。
ウォールナット(くるみの木)を選んだ理由は、くるみの木には「水辺まで導いてくれる」という意味もあり、釣り人をいい場所へと導いてくれるように、そして"千切り"で木と木を結ぶように、良い出会いに恵まれるように。。。そんな意味を込めています。
アクセントにこの色を選びましたが、もし北海道産のオニグルミが手に入ったら、そちらも試してみたいなと思っています。
クランプのベースには真鍮を使っています。
前回は、ツルツルに磨き上げていたのですが、少し違和感を感じていて、ふと思いついて試したくなったのが「ヘアライン仕上げ」。
ボビンを差し込む棒も、同じく「ヘアライン仕上げ」にして、マットな輝きを作ることで、木の表情に合わせることができて、しっくりきました。
クランプを留めるボルトのヘッドには「鹿の角」を。
この鹿の角の使い方が迷っていて、径が細いものに関しては写真のように、径が太いものは丸太切りにしてつけようかと思っています。
鹿の角には古来から「魔除け」や「お守り」の意味があり、釣り人を守ってくれるようにと、杉戸さんからのご依頼でした。
「かっこいい」というのもとても大切にして、その素材を使う意味というのも大切にできたらいいなと思いながら、ひとつひとつ素材を選んでいます。
板が反っても、アジャスターが付いているので、高さを調整することがで、安定した状態で作業を進めることができるようになっています。
この「アジャスター」をつけることができるのも、この板の厚みがあるからで、あと少し薄くなってしまうだけで、取り付けることができなくなってしまいます。
様々なバランスが取れて、とてもいいテーブルができたと思います。
ベースの木は北海道産の栗の木や、いい木目や割れがあれば、ウォールナットやチェリー、メープルなどの木も使ってみたいと思っています◎
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