楢の木のバックキャビネット

大きな楢のバックキャビネットもお届けです。


シェーカースタイルのダイニングテーブルと、ハーフアームチェアが置かれるダイニングスペースからキッチンを眺めると、この楢のバックキャビネットが見えるようになります。



「その人、その家族の生活スタイル」によって、それぞれ異なってくる「道具の種類」と「使い勝手」。


これからの日々の生活で、とても大切になってくる部分ですので、細かいところまで打ち合わせを重ねていきました。



右側には、炊飯器が入るように形を整えた引き出しを製作。

炊飯器の横には、ご飯に関係する道具などを収納できるように、仕切り板を設けてスペースを有効活用できるようにしています。


そして、その上にも小物を収納できるように「内引き出し」を設けています。



食器を収納するメインの引き出しには、食器を振動から守ってくれる"ダンパー付き"のレールなので、忙しい時に、さっと引き出しを押しても、ゆっくり閉まってくれるので、焦ることなく次の作業に取り掛かることができると思います。


今回は、引き出しの内部にメンテナンスが比較的簡単にできる「メラミン板」を使っています。傷やシミなどの汚れに強く、"サッ"と拭き取るだけでOKです。



「木の引き出し」という選択肢ももちろんありますが、今回選択したこの引き出しには、ちゃんとした理由があります◎


現代の高気密、高断熱の家から、木の家具が受けるストレスはなかなかのものです。

テーブルや椅子は、空間に解放されている家具なので「高気密」の影響を受けにくいとは思いますが、収納関係はそうはいきません。


密閉された場所で、食器などの湿気が伴い、季節によっては乾燥で開閉がきつくなったりします。日本特有の「梅雨」の時期には、その湿気でカビが生えたりすることもあるでしょう。


家具を作っている僕たちは「メンテナンスをしながら使う・・・」ということが、想像できますが、趣味でDIYをやっている方や、専門職でない限り、そう簡単にメンテナンスを実施することはむすがしいと考えています。



まずは「何が主役か?」ということ。

「木の家具」が主役ではなく、「その人、その家族の”時間”」が主役だと思っています。


木の雰囲気がいいと言っても、メンテナンスに気を取られて、日々ストレスがかかって、笑顔を忘れてしまうような日々になってしまっては、元も子もありません。


家族の形よって理由は様々ですが、日々の生活でイレギュラーが起きることは多々あると思います。

そんな生活の中で、毎回一つ一つ食器をふき取ったり、収納できたり、というのは簡単なことではないということ。


疲れている時もあれば、予定通りにいかない時も、やりたくてもできない時も、様々な「時」があると思います。


そんなとき、家具に気をとられることなく、少しでも体を休めたり、気分転換する時間をとったり、それこそ綺麗にさっと拭くことができる部分の掃除をしてみたり、家族、子どもたちに意識をしっかり向けることができたりする「時」にして欲しいと思っています。


こういった「家の性能」や「家族の形」などの時代背景に合わせて、素材の適材適所を見極めて、ご提案させていただけたらいいなと、思っています。



今回ご依頼いただいたご家族は、これからもっと目まぐるしくご活躍されると思います。

バタバタと忙しくなる日々もあると思いますが、そのときは無垢の楢材でお作りした"天板"や"鏡板"の優しさが、きっと癒してくれると思います◎


そして手に触れる場所(収納の天板、鏡板)や、テーブル、チェアをお作りした「木」という存在は、これからのたくさんの思い出(傷など◎)を受け止めてくれる大きな器がある素材ですので、思い切って使っていただけたらと思います!