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ラウンドテーブルのお届け。


二日連続で三重県にお邪魔して来ました。

今年のはじめにキッチンなどを施工させていただいたIさま邸。

建具が設置されて、土間も張られて床もオイルが塗布されていて、いよいよ完成間近というところ。

アイアンレッグ、チェリー材のラウンドテーブルをお届けです。

この鉄の脚、脚と脚を繋ぐ方法に工夫が施されており、しっかりと剛性が取れているので、重い無垢天板を乗せても全く揺れません。

さらに、"反り止め"の役割も果たしてもらえるように、厚みや幅、形にも細かい寸法指定がしてあり、鍛冶屋さんとの打ち合わせの際にも、様々なアドバイスをいただきながら、最終的にはこちらの要望を聞いていただき、形にすることができました。

そのラウンドテーブルから見る"アイランドキッチン"と"壁付けキッチン"。

こちらのチェリー材での製作です。

チェリーという木が持っている木の意味は、以前にもお伝えしたように、リビングダイニングにはもちろん、キッチンにも素晴らしくマッチしていると思います。

そのキッチンの扉はすべて無垢材の"J型取手"。

ここを触り心地がよりいい無垢材にすることで、気持ちよくお料理をしていただけるのと、もちろんチェリー特有の色の経年変化も楽しんでいただけると思います。

そして、高さ2800mmの本棚もチェリー材です。

シンプルな本棚ですが、背板は無垢の羽目板になっており、縦に伸びる帆立板は厚み40mmと、その高さに見合った作りとなっています。

これからまた様々な機器の設置があるため、写真ではお伝えできない洗面やキッチンなどの詳細もありますが、本当に完成が楽しみです。

お客様はもちろんですが、今回、こうして製作を任せてくださった建築士さんにも、心から感謝しております。

"人間味のある家が好き。かっこいいだけではなく、でも綺麗に。"と。

いつもピシッとされている建築士さんからさらっと紡がれた言葉からは、"家が主役"なのではなく、そこに住む"人が主役"として考えられていることが伝わってきます。

(いつもは娘さんにデレデレなところ(笑)が、とても好きです。)

この規模の製作は、僕の工房と人数では少しキャパオーバーかなと思うところが正直ありましたが、建築士さんがこの方だからこそ、今回"やらせてください。"となりました。

(共感という同じ目線であり、決して上から目線でお仕事を選んでいるわけではありません。)

家族を大切にされながら、仕事もしっかりとというスタイルがとても共感できることと、保守的な社交辞令が飛び交うようになりがちなこの歳になって、何かをより良くするために、ちゃんと意見を言い合えるいうのは、とてもありがたく、刺激的なことであります。

意見を出し合う目的が最終的に"Iさまのためになること"というベクトルが一致していたことが、とても嬉しかったのを今でも覚えています。

コトの本質がどこにあるのか、それが一致していることがとても重要である。それを確認することができた貴重な時間となりました。

キッチン施工がはじめてだったにも関わらず、僕を信じてくださったI様、建築士さん、現場採寸を手伝ってくださったSさん、打ち合わせから図面作成まで引き受けてくれた妻、本当にありがとうございました。

メンテナンスも含めて、今後ともよろしくお願いいたします。


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