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シェーカースタイルのダイニングテーブル。


5月12日は母の日でした。

日頃から僕を支えてくれている妻に、"何か欲しいものはありますか?"と聞くと"ダイニングテーブルが欲しいです。"とまさかのオーダー・・・。

と言ってもお客様の製作が優先なので、お休みの日や休憩時間を使ったてコツコツと製作しておりました。

実はすでにダイニングテーブルの案はずっと前から練られていたことでしたが、いよいよ子供の成長に伴ってダイニングスペースの使い方が定まってきたので、妻が本腰を入れてデザインに取りかかったというわけです。

息子の進級・・・というタイミングと、毎日使う自分の道具がどうやって完成を迎えるのかを知ってほしくて、仕上げのオイル塗りは息子にも手伝ってもらいました。

そんな息子のために『ダイニングスペース』をセルフでリフォーム。

息子が選んだ色で壁を塗り、引き出しや棚も設置して、勉強スペース兼身支度スペースに生まれ変わりました。

食事や勉強をするには高すぎた高さ(72cm)を、ちょうど良い高さ(68cm)にして製作。

天板の形は、使っているテーブルが円卓の伸長式のものだったので、今回も円卓にしようか、オーバル型にしようかという案も出ました。

しかし、ここで息子から『くるってなっていると(円のこと)、本を横に置くことができないんだよ。』の一言。

家族構成や使い方によって、これが一概にデメリットとは言えませんが、『ユーザー』からの純粋な意見にハッとした僕と妻は、自分たちで本を置いてみたり、肘を伸ばしてみたりと、使い勝手を再度確認して、最終的に長方形にしようと決めました。

シェーカースタイルは"横からの出入り"があるので、天板の角と脚の角は"R"を、2本の縦脚の外側にもゆるい丸みをつけて、あたっても痛くないように、手を添えやすいように、そして優しい印象に。

あとは、心配性な僕が、ドタバタと歩き始めた娘を安心して見守っていられるようにという妻の気遣いでもあります。

最大の特徴とも言える脚のデザインはとても重要なポイント。

この二本の縦脚の間隔が狭いと、窮屈な印象を与えたり、天板とのバランスが崩れるので、間隔、太さはしっかりと図面で調整。

この脚の『太さ』や『間隔』の比率から、シェーカスタイルのデザインは『1650〜』くらいのサイズからがとてもマッチします。


その大きさから、手作り感の出る木組みと組み合わせると空間を喰ってしまう重苦しさも出てきてしまうので、"真鍮ボルト"を使って、家具が『点』で独立してしまうのではなく、空間と家具、そして生活が『線』で繋がるように、さらりとした印象にしました。

こうして自分たちの『日常生活』から、必要になった家具や道具を作って、それをしっかりと伝えてご提案していくこと。

それが僕たちがやりたい『家具屋のかたち』。

家族の思い出が1日1日積み重なるように、子供の成長を見守るように、一つずつコツコツと。


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